この作品は大学3年生の時に描きました。
私は卒業後ファッション関係に進もうと考えていたのもあり、テキスタイルデザインや形や色の組み合わせに注目してアンテナをはっていました。
そんな時にいつもなら通り過ぎて、気にもとめていなかった水槽の中にはエイが砂に同化して身を潜めていました。
今までにこんなにじっくりとエイを見たことはありませんでした。
私はエイを描きたかったというよりも、エイの模様に惹かれてスケッチをしはじめました。
最初はこの模様をピックアップして抽象的に描きたくて下絵を作りましたが、指導者は公募展の傾向へのアドバイスだった為に却下されてしまいます。
学校内ではアカデミックなところもあり、優劣の判断で私の想いや意見も相手にされなかった為悔しい気持ちもありました。
反対を押し切ってまでも自分の描きたい形で描ききれば、また違った角度から何かに気づいた事もあったかもしれません。
いろんな考えや意見がありますし、結局は自分自身がどこを目指しているのか?
「何を感じて、描きたい、表現したいのかが大切なのかなと思います。」
毎日小さな事でも、私も含め皆さんは日々選択を繰り返しています。
アーティストが必要な事は公募展での評価だけでは無いと私は思います。
それぞれが目指す方向でアドバイスも取り組み方も違うので、誰かと比較したり、人の意見に振り回されずに…。
まず頭の中をシンプルにして、自分の心の内側と向き合う時間を持つ事が良いかもしれませんね。